5月1日、火曜日、”それどころではない”状態

5月1日、火曜日、超多忙
いつものように、日常業務が始まると思っていたが、8時半頃に一変。昨夕に急変したらしいとの情報が不調じゃない婦長さん(最近では師長さん)から背中越しに言われた。
理由は不明だが、突如の仰ー無(ぎょーむ)命令。大昔の耳学問でしか知らない脳梗塞のフレッシュケース。基本情報だけをチェックすると、90歳超、心不全、腎機能低下とDMのトリプルプラスの高リスク。予備情報は電算から拾い集めるしかないが、そんな暇などない。
なまじ免許を持った悲しい性(さが)。ステートをひっ掴んで、3階病室に行く。3階は、そういえば、初めての場所。NSで部屋を訊いて、駆けつけると、個室に経鼻酸素で過呼吸の肥満女性が喘いでいる。体温38℃、意識レベルは、記録通りの10-20,つまり、呼名で眼を開けるが、すぐに傾眠、上肢は不随かわからない動き、幸いモニタアーでのバイタルはほぼ安定。SPO2,酸素飽和度は90前後でフラフラ。1.5リットル、2か3に上げようとしたら、もっそり近づいた担当Nrs曰く、”でもずっとこんなレベルでしたよ。”と素っ気ない。苦痛のPtは発語出来ずに、もがいている、一方の私も、何から手を付けていいのかと、躊躇いがちになる。私もPtも双方、”それどころではない”状態。でも、平静さを装って、肺、心音を聴き、CT,採血の指示確認をしつつ、ファーラー位の高さを調整させる。足はパンパンの浮腫。留置カテからは尿は出ているらしい。何が幸いするかわからないが、こういう時(しか)ブサイクな顔は役立つ。繋いである点滴にラシックスを追加。出血か梗塞かで方針が異なる。しかし、慣れきった看護サイドは驚くほど急がない。胸とお腹のXp指示落ちに気付くが、また棄てーションで慣れない画面展開をと思うとゾーッとするが、やるしかない。点滴なんて、どうやって入力するのか判らないので、受付のクラークに訊いて、それでもわからないので誰かに任せる。発熱で左肺に嫌な音がしたから抗生剤を、同僚に聞いてから追加指示。
時間はあっという間に20分ほど経過し、外来が9時から始まるので、気もそぞろ。兎に角、所見と指示内容だけを入力して、外来へ辿り着く。二人ぐらい診てから、どうなったかと画面を変えてみると、まだ検査に行ってない。心配性の私は、また3階に行くと、まだ部屋にいるではないか、、、。ようやく10時近くになって、1階に降ろされ、CTと胸腹のXp撮影となる。胸部Xpを見て、どーんと横たわる心肥大に驚くが、2ヶ月前、それ以前からと変わっていないことに気付く。幸い心拡大の進行はなさそう。これは、拡大できるスペースなど無いことを示している。CT画像が、モソモソと送られてくるのを、外来端末でチェック。左側頭部の広範囲の梗塞あり、すぐに徐圧を、と思ったが、何をどれだけ入れるのか。わからなければ訊くしかない。隣で診察中の同僚に声を掛けると、そんならとスンダードのグりセオール300を2単位との指示。tPA静注なんて、発症後とっくに時間経過してるから対象外。

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