センノシド、レイアンスロン;R2-5-14 ,薬剤;木曜
私を含めて高齢者では、排便機能が日常ありふれた問題となる。
お薬の本で、センナ プルゼニドなどを改めてお勉強の必要あり。
大腸刺激性下剤として、センナ、アローゼン、などがある。
センノシド(プルゼニド、センノサイド)の特徴として
”レイアンスロン”が目に留まった。
”レイアンスロン”とは何か、
>>センノシド(センナに含まれている成分)は腸内細菌によって分解され、レインアンスロンという物質になります。
このレインアンスロンが大腸のぜん動運動を促進、、、
このセンノシドは大黄にも含まれている。
センナ、アローゼン、などとの違いは何か?
健栄製薬の「センナ」には、原材料の記載はないから、他のメーカーを調べるもよくわからない。
納得できる説明があったのは常盤植物化学研究所のサイト;
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センナはアフリカ原産の常緑小低木で、高さ約1m、数本の茎を生じるが分枝は少なく、葉は互生、偶数羽状複葉で有柄、托葉がある。
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最古の医学書である「エーペル・パピルス」にアロエなどとともに収載されている下剤であり、古くからアラビア医学で使用されていた生薬である。後にアラビアの医師によってインドに導入され、「穏やかな作用を示す便秘薬」として海外に広まっていった。現在では、欧米諸国で最も繁用されている植物のひとつである。日本には明治以降に西洋医学の薬物として導入された。日本薬局方には第一版から収載されている。
センナは、大黄とともに瀉下成分であるセンノシド類を含んでおり、日本では専ら医薬品として使用されている。
で、この植物のどこから主要成分が抽出できるのか、その説明はないけど、どうやら葉っぱらしい。茎には瀉下成分であるセンノシド類は無いといふ「前提」で考察をする。
何故ならば、薬品ではなく、「健康食品」といふ、よくわからない分野があり、「やせ薬」は、かなりのマーケットとなっているからだ。私個人は、「体重の増える健康食品」は欲しいけど、、、、、。
そのからくりといふか抜け道の一端がわかるような気がしたから、ごちょごちょ記録している。
2000年に、発表された研究がある。
「センナ茎含有の健康食品に含まれるセンノシドの由来について」
これによると、
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センナ茎を用いた製品で通常茎にはほとんど含まれないセンノシドが検出されたが,
これはセンナ茎の選別不良と, 植物学的に茎ではない葉軸がセンナ茎と誤って認識され混入していたことが原因と考えられた
つまり、いわゆる健康茶といふものは、有効成分が無い筈のものだからOKが出るわけで、うまい具合に一部(かどうかは知らないが)混入によって、本来期待されるべき製品になっているといふことがわかる。
とチューイカンコクしているけど、、、、。そんなもの見るもの好きは、私みたいなヘンジンだろう。
センナを調べていたら、また脱線した、困ったものだ
あ、「レイアスロン」、「例明日論」と出たけれど、
作用機序についての面倒なPDFを開くと、
>>作用部位:大腸 作用機序:そのままの形で大腸に達し、腸内細菌の作用によりレインアンスロンに変換される (マウス)5)。 大腸の Auerbach 氏神経を刺激して大腸の蠕動運動を亢進し、瀉下作用を発現する (ヒト)6)。
その文献はいずれも30年から40年以上も昔のもので確認不可能だが、動物および臨床で効果が立証されているといふことなのだろう。
さて、腸管神経についてのおさらい・レビューをしてみる;
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縦走筋と輪走筋との間に位置する筋層間神経叢(Auerbach's plexus; myenteric
plexus)と粘膜下組織に位置する粘膜下神経叢(Meissner's plexus; submucosal
plexus)からなる。腸管神経系のみで反射弓が構成されるため、消化管運動や粘膜における水や電解質の輸送などの制御は、中枢神経系を介さずに自律的に行うことができる。
ここでちょっと気になったのは、CNSを介さない?といふことだが、それはさておきAuerbach神経叢の位置が二つの筋層間に介在するから効果的に蠕動運動を惹起できるといふ生体の不思議な自律機能といふか人知を超越した運動をしているわけだ。
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こうした表現も強(あなが)ち誇大といへないだろう。
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ここで注目すべきは「グリア細胞」。
それは認知症に関する研究が注目されているから;
グリア細胞とは何か?―認知症薬と認知症対応の最新動向―
ここでは、グリア細胞のひとつアストロサイトがアミロイドβの分解除去に関与している背景があるから。
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腸管神経系には中枢神経系のそれと類似したグリア細胞も存在する。さらに、電気生理学的にはS型神経細胞とAH型神経細胞が区別される
S型神経細胞のSは“シナプス”を意味し、刺激により高振幅の早いシナプス電位(large-amplitude,
fast synaptic potential)が観察される。一方、AH型神経細胞のAHは”after hyperpolarization”を意味し、
ここ数年、腸管グリアに関しての形態的及び機能的知見が集積しはじめ、消化管機能との関連について注目が集まってきている。
現在のところ、カルシウム結合タンパクであるS100[23]やglial fibrillary acidic protein(GFAP)[24]およびSOX8、SOX9あるいはSOX10[25]などの転写因子を発現する細胞を腸管グリアと呼んでおり、電気生理学的特性が中枢神経系のアストログリアと極めて類似している
腸管上皮のバリア機能、
これについては、免疫機能全般にも関与しており、昨今のコロナ騒動における症状発現有無にも、恐らく影響しているだろう。
たかが下剤、されど侮るべからず下剤と腸管機能。
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